もうかれこれ何人の人にゴルフボールをお渡ししたことかと思うほど、商品撮影の基本を教えるときには必ず使っている。
どこからどういう光を当てるかでその表情はすごく変わるし、適度に光沢があるので周囲の環境光が写り込みやすいのでどこまで気を配って撮影しているのか判りやすい。
ここに載せたのは500Wレフランプを一灯だけ使用して撮ったもの。
同じ位置から当てているにも関わらず、どこまで光をまわしているかでその表情は変わるのがよく判るはずだ。
実際に何通りものライティングを試すことでその違いがよく判ってくるし、それぞれの商品に適したライティングがあることが判ってくる。
そして光を当てることだけでなく、遮ることもライティングの重要なポイントだということを忘れてはいけない。
こういった商品撮影で得たライティングの知識はものすごく役立つので、じっくり取り組んでみてほしい。身近にあるものが、見違えるように美しく写せるようになる面白さをぜひ味わってもらいたい。
商品撮影(ブツ撮り)なんてしないとは言わずに、本格的ではなくても簡易的にやってみることをお薦めする。
その理由はいくつかあるが、まず第一に撮影する対象に対して観る目を養うことができる。
そしてライティングの仕組みと効果が判るようになる。
ポートレートを撮るときにもライティングは重要だけど、なかなか時間をかけて撮るという機会がないためか、やたらとすぐ撮る人が多い。人が美しく写るライティングというのも商品撮影と同じようにコツを知ることが大事なので、こちらもじっくりと取り組む時間を設けてやってみるといいが、まずは動かない相手である商品撮影で鍛えると、後に人物撮影をするときの光の扱いがぐんと良くなることは確実だ。
まだまだ利点はあるけどそれはまたの機会に。